VOL.22 奥歯を守るシーラント
奥歯には細く深い溝があって、ブラッシングだけではなかなか完全に歯垢を取り除くことができず、虫歯菌がたまりやすくなっています。
今回は奥歯の虫歯予防に有効なシーラントについて書きます。
●奥歯は虫歯になりやすい!? なかでも乳歯や生えてきたばかりの永久歯は、とても歯の質が弱く抵抗力がないため、よりいっそうのケアが必要です。 |
●シーラントとは?
6歳臼歯をはじめとして、このような奥歯(特に乳幼児期)の虫歯予防に有効な方法がシーラントです。
シーラントとは、奥歯の溝やくぼみをきれいに掃除をして、再び菌が入らないように、プラスチック系やセメント系の材料で埋めることです。
歯を削ることはなく、きれいに掃除をして埋めるだけなので、痛みもなく非常に簡単な処置です。治療費も決して高価なものではありません。奥歯の虫歯予防も、基本はもちろんブラッシングですが、複雑な溝を埋めることで、歯ブラシも当たりやすくなります。
●シーラントの注意点
シーラントは、咬合が完成してくると自然に取れてくる場合がありますので、定期検診を受けてチェックしていく必要があります。
(たとえ取れた場合でも元の歯の形が出てくるだけなので問題ありません。)
また、シーラントで予防できるのは、歯の咬合面だけなので、歯と歯の間や、歯と歯ぐきの間から虫歯にならないようケアが必要です。
シーラントは、奥歯の虫歯予防に有効ですが、シーラントだけで完全に予防できるというものではありません。日ごろのブラッシングやフッ素塗布などと、合わせて行うことで、奥歯を虫歯から守りましょう。