VOL.40 指しゃぶり2
前回コラムで指しゃぶりの原因や影響について書きました。 そこで述べたように、指しゃぶりは、個人差はあるにしても、基本的には成長とともに自然にしなくなってくるものです。 とはいっても、学校に入るころになってもやめられなかったり、乳歯の段階では問題ないといっても、気になる親御さんもいらっしゃると思います。今回は、指しゃぶりをやめさせる方法を少し書いてみます。
やめさせるにあたっては、指しゃぶりを指摘して注意したり、しかったりするのは、子供にとってたいへんなストレスとなるので、あまりいい方法ではありません。
まず、指しゃぶりをできるだけ忘れさせることを考えて見ましょう。
指しゃぶりは、遊びで手を使うようになるとしなくなるので、手遊びをたくさん教えてあげるというのは一つの方法です。
また、本を読んであげるときに、一緒に本を持つようにするなど、手を使わせるにはいろいろな方法があると思います。
寝付くときにやめられないのであれば、手をつないであげると、指も使えないし、スキンシップで安心感に満たされて眠ることができます。
言っていることを理解できる年齢であれば、「指しゃぶりはあまりいいことではない」ということを、言ってきかせることも効果的です。具体的には、
「お話やお歌がうまくできなくなっちゃうよ」(歯並びの影響)、
「赤ちゃんみたいだから、だんだんやめていこうね」(自尊心・羞恥心に訴える)
「手にはバイキンがいっぱいついているから、なめるときたないんだよ」(衛生面の影響)といったところでしょうか。
この場合も、子供の気持ちを傷つけないようやんわりと言ってあげた方が良いでしょう。 “指しゃぶりをしないよう気をつけている”、”指しゃぶりを我慢できている” というときに、たくさんほめてあげることも大切だと思います。
なかなかやめられないときは、指しゃぶり防止グッズもあります。指に装着して、指しゃぶりの感覚が得られなくする器具や、人体に無害な少し苦いマニキュアのようなコート剤などがあります。
いずれの方法も、親子ともどもストレスとならないよう、リラックスして取り組んでください。歯科医や小児科医も、いろいろなケースに対処していますので、かかりつけの先生に相談してみても良いでしょう。